さいきちです。

「自己投資ってどういうことですか?」

前に働いていたところの部下のTに聞かれました。  

「自己投資も知らないのか・・・。」

僕はすっかりその言葉にやられてしまって、

あやうくホロリと涙がこぼれそうでした。

 

「投資はやったことある?」

「いえ、全くありません!」

Tは悪びれもなく素直に答える。

入社二年目のTの顔にはまだ悲壮感がない。

若さが過酷な労働を乗り越える術となっているからです。

でもそれが5年、10年と続き、

刻まれたシワに疲れがたまり老いを感じたとき、

自分が蟻地獄に溺れていることに気づくんです。

 

Tがすこしでもその蟻地獄から抜け出す事が出来るように、

僕は一丁前にも投資についての講釈を垂れました。  

「たとえば金が1g1000円で取引されているとするでしょ?」

Tは無言で頷く。

「世界中のみんなが金を欲しい欲しいとなったときどうなる?」

「欲しい、欲しいとなるから・・・みんなが買い始めます。」

「そう、すると金の価格があがるわけ。

 だって何もしないでも売れるんだもの。

 それなら高く売ったほうがも儲かるからね。」

「はい、何となくわかります・・・。」

「で、これから金の値段が高くなるぞ!って思って

 安いうちに金を沢山買うわけ。 これが投資。」

「なんとかついていけてます・・・。」

 「でも、金が上がるとか下がるとかって素人じゃよくわかんないだろう?」

「はい、さっぱりチンプンカンプンです。」

Tの顔に笑いシワができる。

「じゃあ、この世界で上がり続けるものがあったとしたら、Tは投資するか?」

「上がり続けるとわかっているのなら僕でも投資しますよ!」

「だろ、この世の中で上がり続ける投資がひとつだけある・・・それが自己投資だ。」

僕は続けます。  

「自己投資っていうのは自分の可能性に投資するんだわ。

 自分の知識に投資をする。 自分の経験に投資をする。

 自分の友人に投資をする。 数え上げたらきりがない。

 とにかく自分に投資をするんだ。それが自己投資。」

僕はTに一歩近づいてさらに力強く言う。  

「金の価値は減っても、頭の中の知恵は減らない。

 金の埋蔵量は地球上で決まっているけれども、

 頭の中の知識は無限だ。 そう、無限なんだ。

 この世界において将来性ほど無限のものはない。

 だからこそ投資をするのだ。自分の将来に、なりたい自分の未来に。」

  フルフルと震え始め得たTの瞳に輝きが宿る。

「ぐ、具体的に自己投資は何をすればいいのですか?」

「本屋に行って気になった本があれば迷わずに買え。

 何か知らない経験を出来そうだと思ったら迷わず経験をしろ。

 気になったものがあったら、

 本屋でその気になった キーワードに関連する本を10冊は買う。

 買いたいと本能が思ったらすぐに買う。

 舞い降りてきた投資の神様は気まぐれだ。

 Tが買おうか買うまいか迷い次回に決断を伸ばしたとき、

 投資の神様は愛想を尽かし空気中に消え去る。

 チャンスは周りに転がっているけれども、

 そのチャンスをチャンスと捉える事ができるかどうかは自分次第だ。」

「そ、そんな10冊も読むことができるんですか?」

Tが怪訝そうな面持ちで聞いいてくる。

「買ってみて開いてイマイチかなと思ったら未読の本棚に投げ入れる。

 ちょっと読んでみてイマイチかなと思ったら、

 その本はまだお前に必要な本ではないんだ。」

「そんな、読まない本を買うのはもったいなくないですか?」

「それは人それぞれだろ?

 たかだか1500円や2000円がもったいないと思うのなら、

 お前の人生はそれまでだわ。

 もったいないと思う人生で終わる。

 世界の大金持ちがその辺の額をもったいないと思うか?」

「いや、思わないと思います。」

「つまりそういうことだ。チャンスはいっとき。

 次に来るかどうかはわからない。

 そのチャンスを生かすも殺すもお前次第だ。」

 Tはわかったようなわからないような顔をして仕事に戻った。

 

僕は周りの人間にはなんとか素晴らしい人生を送って欲しいと思っています。

だからこそ、仲間には助言もするけれども、

それをやるかどうかは本人次第なんですよね。

自分の将来にかけることができるかどうか?

 

結局  Tは本を読みませんでした。

そして今でも社畜として同じ会社で働き続けています。

役職もちょっとは上がっていました。

 

一方、僕の同じ話を聞いた部下のHは、

社畜こそ変わらないですが、会社の幹部になっていました。

年収差で約400万ぐらい。

 

本なんて 月に10冊買ったとしてもだいたい2万もいかないんです。

そして読み慣れていくうちに、速読を覚えれます。

速読に関してはまた別の機会にしますが、

つまり情報処理能力が発達するんですね。

 

 情報過多のこの時代、 情報処理能力に長けた人間が生き残ることができます。

 情報に踊らされるか?

情報で踊らせるか?  

文字にすると一文字の違いですが、

やっていることは全くの別物。  

全ては収入に跳ね返ってくるんです。

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